ベルガモットの禁忌って何?光毒性や体質別の注意点とプロが教える安全な使い方

こんにちは!アロマエサンスのちかこです。
ベルガモット精油は、アロマセラピーの中でも人気の高い香りのひとつです。
瓶を開けた瞬間、ふわっと広がる爽やかな香りが、疲れた心をやさしく包み込み、仕事や家事で張りつめた気持ちを少しずつほぐしてくれるのを感じる方も多いでしょう。
しかし、「禁忌(きんき)」という言葉を聞くと、少し身構えてしまいますよね。
「本当に安全なの?」「肌に使っても大丈夫?」と、不安になるのは自然なこと。
サロンのお客様や講座の生徒さんからも、肌への影響や体への負担についてのご質問をよくいただきます。
でも、心配しなくて大丈夫です。
禁忌とは、危険という意味ではなく、「安全に楽しむための約束ごと」のようなもの。
そのルールを知っておくことで、ベルガモットの香りをより安心して楽しむことができます。
この記事では、ベルガモット精油の禁忌や安全な使い方について、詳しく解説していきます。

CHIKAKO
正しい知識を持てば、ベルガモットの香りを安心して日常に取り入れられますよ◎
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目次
ベルガモットの禁忌とは?

ベルガモットの禁忌について、具体的に意識しておきたい大切なポイントは、光毒性・肝臓への負担・体質による反応の3つです。
穏やかで爽やかな香りに癒される一方で、使い方を間違えると思わぬトラブルにつながることもあります。
ここからは一つずつ詳しく見ていきましょう。
光毒性(ひかりどくせい)の危険性
ベルガモット精油の禁忌の中でも、最も気をつけたいのが光毒性です。
これは、精油に含まれる「ベルガプテン」という成分が紫外線と反応し、肌に炎症やシミを起こす可能性がある性質のこと。
肌に塗布した状態で日光を浴びると、赤みが出たり、色素沈着を起こすことがあります。
特にベルガモットやレモンなどの柑橘系精油は、光毒性を持つことが知られています。
そのため、夏の強い日差しの下では、少量でも影響を受けやすいため注意が必要です。
実際、私のお客様の中にも、光毒性を半信半疑に感じていらっしゃった方がいました。
ある日、レモン精油を入れたアロマスプレーを、お子さんに使っていたところ、数日後にうっすらとシミができてしまい、自然なものだからと安心できないことを実感されたそうです。
この体験から学べるように、日中に外出する日は、肌への塗布は避けておくと安心です。
もし使いたいときは、夜のリラックスタイムやディフューザーでの芳香浴に取り入れてみてくださいね。
▼ベルガモットをディフューズしてみたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
肝臓への負担を避けるための注意点
精油の成分は、体内で代謝されるときに肝臓で分解されます。
そのため、ベルガモット精油に限らず、過剰な使用は避けることが大切です。
濃度の高い状態で長期間使い続けたり、誤って飲んでしまうといった不適切な使用は、体に負担をかけることにつながります。
しかし、芳香浴で空間にふわっと香らせたり、肌に使う際も低濃度に薄めてトリートメントする程度であれば、心配はいりません。
どうぞ安心して使ってくださいね。
香りは「少し物足りないかな?」「香っているかな?」と感じるくらいが、実はちょうどいいんです。
ベルガモット精油を、ご自身のためにも周りの方々のためにも、適量を守って楽しみましょう。
体質や年齢による反応への配慮
ベルガモット精油を使うとき、体質や年齢によっては慎重になったほうがいい場合があります。
人によって香りの感じ方や、体の反応が違うからです。
以下の点に注意しながら、ご自身の心地よさを優先してくださいね。
- 敏感肌・アレルギー体質の方
濃度の高いまま使用すると皮膚を刺激することがあります。
また、喘息などで香りが刺激になりやすい方は、コットンやハンカチなどに1滴垂らして香りを試すことから始めてみてください。 - 妊娠中の方
特に初期の時期は体調が変わりやすいもの。
無理せず、使用を控えて様子を見ましょう。 - 乳幼児(お子さん)
直接肌への使用は避けてください。
芳香浴をする場合も、部屋をしっかり換気しながら短時間に留めましょう。 - 高齢の方
代謝がゆるやかになるため、推奨濃度の半分くらいの量で十分です。
どんな人も、自分の体と心の「心地よさ」を目安にするのがいちばんの安全策です。
香りと穏やかに向き合う時間を、大切にしてくださいね。
ベルガモット精油の安全な使い方

ベルガモット精油の安全な使い方を知っておくことで、ベルガモットの香りをより安心して楽しむことができます。
いくつかの注意点を守るだけで、トラブルを避けながら、楽しく日常に取り入れられますよ。
ここでは、光毒性を避ける方法や、濃度・期間の目安、そして精油を飲まない理由についてご紹介します。
▼ベルガモットの香りの魅力や働きについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
ベルガモット
ベルガモット精油の爽やかな香りや植物の特徴、毎日に活かせる活用アイデアまでをわかりやすくご紹介します。
安全な使い方① 光毒性を避けるFCF精油を選ぼう
日中にベルガモット精油を肌に使いたいときは、「FCF(フロクマリンフリー)」と表示されたものを選んでください。
このタイプの精油は、光毒性の原因となる「ベルガプテン」という成分が取り除かれています。
FCFのベルガモット精油なら、日光に当たっても赤みやシミの心配がなく、安心して使えますよ。
朝の身支度のときや、日中のリフレッシュタイムにも取り入れやすいですね。
\光毒性の心配なし!/
安全な使い方② 低濃度・短期間で使う
ベルガモット精油を安全に楽しむためには、決して原液で使わず、薄めて・短期間で使うことが大切です。
\消費者庁からも注意喚起!「原液は必ず薄める」/
消費者庁も、エッセンシャルオイル(精油)を肌に塗布する際は、「原液は刺激が強いため、必ず薄めて使いましょう」と注意を促しています。
- 製品情報や使用方法を事前に確認しましょう。
- 肌に塗る時は必ず薄めて、肌が弱い方はさらに低い濃度から試しましょう。
- 光毒性を含むものがあるため、塗布した日は紫外線を避けましょう。
実は、私の身近な人が、原液使用OKと言われるラベンダー精油を肌に使い続けた結果、皮膚がただれてしまい、皮膚科で治療が必要になったことがあります。
こんな風に、原液(希釈せずにそのまま)での塗布や、高濃度を使い続けることは、たとえ、ラベンダーやティートリーの原液塗布OKといわれる精油であっても、肌トラブルや体への負担につながる最大のリスクとなります。
目安としては、キャリアオイルで1%以下(一般的に全身用)に薄めて使うのがおすすめです。
特に、顔に使う場合や敏感肌・高齢の方は、さらに半分の0.5%以下が安心です。
また、同じ精油を長く使い続けるのではなく、最大でも3週間程度で一度、数日間のお休みの期間をつくってあげましょう。
\ブレンドで安全性をさらに高める/
精油のブレンドは、安全性をさらに高めます。
ベルガモット精油を単体で使うより、他の精油とブレンドして楽しむ方が、特定の成分の刺激を分散できるので安心ですよ。
香りの雰囲気が変わるのも楽しいです!
安全な使い方③ 精油は飲用NG!
精油は飲まずに、香りを楽しむためだけに使うのが基本です。
どんなに天然のものでも、濃度が非常に高いため、口にすると粘膜を傷つけたり、肝臓に負担をかけてしまいます。
アールグレイの香りづけに使われるベルガモットとは違い、精油は直接飲むものではありません。
芳香浴やディフューザーなどで、空気にそっと香らせるのが一番安全で心地よい使い方です。
穏やかに漂う香りを感じながら、心をリセットする時間を楽しんでみてくださいね。
また、「アールグレイの香りはベルガモットなのに、なぜ飲んではいけないの?」と疑問に感じた方もいらっしゃるかもしれません。
ベルガモットとアールグレイの違いについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
ベルガモット精油のQ&A|よくある疑問に回答

ベルガモット精油については、「香水や化粧品に使っても大丈夫?」「虫除けとして使うときの注意点は?」といった質問をよくいただきます。
ここでは、安心して香りを楽しむためのポイントをお伝えしますね。
-
香水や化粧品に含まれる精油は、日中つけても安全ですか?
-
市販の香水や化粧品に含まれるベルガモット精油は、基本的に日中でも安心して使えます。
その理由は、光毒性の原因となる成分が取り除かれた「FCF処理済み」の精油が使われていることが多いからです。
ただし、手作りのアロマオイルやスキンケアにベルガモット精油をブレンドする場合は注意が必要です。
肌に塗った直後に太陽光を浴びると、まれに赤みやシミが出ることがあります。
日中に使うときは、「FCFベルガモット」など光毒性を除去したタイプを選ぶと安心ですよ。
-
虫除けスプレーとして肌に塗布する際の注意点はありますか?
-
虫除けスプレーとしてベルガモット精油を使うときも、低濃度が基本です。
夜風にふわっと香るベルガモットの香りは、気分をやわらげながら虫を寄せつけにくくしてくれます。
しかし、肌への塗布は、以下の光毒性に気をつけ、以下のルールを必ず守ってください。
濃度は0.5%以下を目安に、できれば夜や屋内での使用にとどめておきましょう。
▶ベルガモット精油を使ったアロマスプレーを自分で作ってみたい方は、「アロマスプレーの作り方 エタノールなしで作る簡単レシピと注意点」 の記事をご覧ください。
\日中も安心!FCFベルガモット/
まとめ|ベルガモット精油の特徴を知って安心して楽しもう
この記事では、ベルガモット精油の禁忌や安全な使い方について、詳しく解説しました。
大切にしたいポイント
- ベルガモットの禁忌は「光毒性・肝臓への負担・体質への配慮」の3つを意識することが基本です。
- 光毒性を避けたいときは、「FCF(フロクマリンフリー)」の精油を選ぶと安心です。
- 精油は飲まずに、香りとして楽しむのが鉄則です。
- 使用濃度は1%以下を目安に、肌や体の声を聞きながらやさしく取り入れてください。
- 自分の体調や心の状態を感じ取りながら、無理のないペースで香りを楽しむことがいちばんの安全策です。
ベルガモット精油の禁忌とは、「香りを安全に、そして心地よく楽しむための知恵」のようなものです。
正しい知識を持っていれば、光毒性や体質への不安にとらわれることなく、安心してベルガモットの香りを日常に取り入れられます。
ベルガモット精油を安心して使って、アロマセラピーを楽しんでくださいね!
関連記事:もっとベルガモットを楽しもう
この記事でベルガモットの安全な使い方を学んだら、次はその香りの『もっと深い世界』を探ってみませんか。
精油が持つ魅力やブレンドのコツを知ることで、アロマセラピーの時間が、より豊かで自分らしいものになっていきますよ。
気になる記事をのぞいて、あなたの香りの世界をもう一歩広げてみてくださいね。
きっと、あなたの暮らしにぴったり寄り添う「ベルガモットとのつき合い方」が見つかるはずです。
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執筆・監修者情報
佐藤千佳子(さとうちかこ)
アロマエサンス 主宰 / 英国IFA認定アロマセラピスト・ラストーンセラピスト
過去に心と体のバランスを崩し、自分を見失った経験を持つ。
【心と体のバランスを導くセラピスト】 アロマセラピー、クリスタルヒーリング、東洋医学(望診法・韓方茶)などの知識を融合。この独自のトリプルアプローチで、乱れた心身のバランスを再構築するサポートを行う。
心と体に向き合い、お客様が本来持つ 自己肯定感 と、ありのままの自分らしさを愛する力を引き出すことに定評あり。
*ご利用にあたっての注意点*
当ブログは、アロマセラピストである筆者の知見に基づき、精油や植物の活用法についてご紹介しています。
■スピリチュアルな解釈について
記事内で触れるスピリチュアルな内容は、科学的な根拠に基づくものではなく、特定の効果を保証するものではありません。あくまで一つの考え方としてお楽しみいただき、ご自身の判断でお役立てください。
■精油のご使用について
精油は医薬品ではありません。アロマセラピーは医療行為ではないため、当ブログの内容は治療や診断を目的とするものではありません。 体質や体調にご注意の上、ご自身の判断と責任において安全にご利用ください。万が一、心身に異常を感じた際は、すぐに使用を中止し、医師にご相談ください。 妊娠中の方、持病をお持ちの方、高齢者の方、医療機関で治療を受けている方は、必ず事前にかかりつけの医師や専門家にご相談の上、ご使用ください。





